「脳梗塞と脳出血、症状だけで見分けなきゃいけないの?」
「突然倒れた患者さん、まず何から観察すればいい?」
試験で脳卒中の問題が出ると、焦って「とりあえず安静」や「家族に連絡」を選んでしまいがちですが、実は国試が求めている正解ってもっとシンプル。
国試における脳卒中対策のゴールは、病名を当てることではなく「脳卒中を疑い、必要な情報を揃えて、一刻も早く報告に繋げること」です。
今回は、状況設定問題でも迷わないための「初動の型」を解説します。
1、なぜ「突然の異変」に敏感になる必要があるのか?
なぜ、国試では脳卒中の「初動」がこれほど重視されるのでしょうか
脳卒中を素早く疑えるようになると、試験では「最優先のアクション」を迷わず選べるようになります。また、現場では治療が可能なタイムリミット内に患者さんを繋ぐことができ、予後を劇的に変えることが出来ます。
逆に、「疲れかな?」と様子見してしまうと、治療のチャンスを逃してしまいます。国試では、こうした「判断の遅れ」につながる選択肢は、高確率で不正解になります。
2、疑うためのスイッチ「FAST」を使いこなす
脳卒中を疑うための世界共通の合言葉が「FAST」です。
・F(Face):顔のゆがみ。口角が片方下がっていないか?
・A(Arm):腕の脱力。両腕を上げた時、片方だけが下がってこないか?
・S(Speech):言葉の異常。呂律がまわらない、言葉が出てこないか?
・T(Time):発祥時刻。「いつから」その症状が出ているか?
国試の状況設定問題では、このF・A・Sのどれか(あるいは全部)が必ず描写されています。それを見つけたら、あなたの頭の中で「脳卒中疑いフラグ」を立ててください。
3、正解を導く「3ステップ・アクション」
問題文を読み、脳卒中を疑ったら、次の3ステップで正解を絞り込みます。
ステップ1:最優先は「発症時刻」の確認
国試で最も問われるのがこれです。「最後に元気だったのは何時か?」を確認します。なぜなら、血栓を溶かす薬( t -PA)などの治療には、発症からの時間制限があるからです。
ステップ2:「左右差」に注目して観察する
脳卒中の特徴は「片側」に出ることです。
・瞳孔の左右差はないか?
・麻痺の左右差はないか?
・意識レベルはどうか?
ステップ3:不適切な行動を排除する
以下の選択肢が出てきたら要注意です
・「様子を見る」(一刻を争うためNG)
・「水分や食事を摂らせる」(嚥下障害で誤嚥するリスクがあるためNG)
・「歩かせて確認する」(転倒のリスクがあるためNG)
4、「脳卒中=時間との勝負」を脳に刻もう
今すぐ、状況設定問題を開いて「突然」「片側」「呂律」というキーワードを探してみてください。それらが見つかったら、選択肢の中から「時刻の確認」や「速やかな報告」「バイタルサインの測定」を探す。この流れを1回練習するだけで、あなたの正答率はグッと上がります。
まとめ:脳卒中は「気付いた人が勝ち」
脳卒中の問題で大切なのは、完璧な診断をすることではありません。
「なんか変だぞ?」と気づき「いつから?」「意識は?」「左右差は?」をさっと揃えて報告することです。
この「判断の型」は、試験だけでなく将来あなたが看護師として患者さんの前に立った時、1番の武器になります。自信を持って解いていきましょう。